真夜中

声を聞かせて。

新テニスの王子様30巻が想像以上に尊かった話

お盆休みってだいたい光の速さで去っていきますよね。

寝てたら終わりそうなベルですどうもこんばんは。

 

前回の記事もよくわかんなかったと思うんですけど、今回の記事もだいぶ荒ぶっていくのでお気を付けください。

 

※ネタバレを含みます。未読の方お気をつけて。

 

 

タイトル通り、数日前に新テニスの王子様30巻が発売されました。

今年はテニプリ恒例行事といっても過言ではないバレンタインがありませんでしたが、なんと許斐先生、サマバレキャンペーンと称して、王子様(26名)から書き下ろしイラスト付きのメッセージカードが届くと言う素晴らしいキャンペーンをするということを発表してくれました。

そのキャンペーンは30巻の帯についている応募券より応募できるというもの。抽選ではなく応募者全員対象とのことなので、本当に期待が高まる中の発売でした。

1枚につき1キャラクターとのことだったので、これはもしや数冊購入すれば数人分手に入るのでは?!と思い、悩みに悩んだ末3冊購入しました。

 

そして無事に手に入れた先日、、、。

とにかく表紙の幸村君の美しさに見惚れて読むまでに時間がかかりました。

幸村くん一人で表紙になったことは今までなかったと記憶しているので、ほんっとうにうれしい…。

しかも表紙の幸村くん、顔がいい。

とても清々しい表情でさわやかにテニスを楽しんでいる様子が見られてとても素敵。

髪の毛も、群青とも紺碧とも紺青とも言える素敵な深い青色でさわやかな幸村くんが際立っています。表紙だけで小一時間語れる。

 

意を決してページを開くと、表紙とは裏腹なオーラを放つ近寄りがたい幸村くん(とその仲間たち)のカラーイラストが。

殺気だった様子のキャラたちのなかに不二先輩をぶっこんできた許斐先生、グッジョブです本当にありがとうございます。

優しい不二先輩も大好きですが、ブラックな表情も大好きです。不二先輩はどんな表情でも好きです。

このカラーイラストだけで話が終わってしまいそうなので先に進めます。

 

 

最初の話は29巻より続いているダブルス。

仁王くんが途中からめちゃめちゃかっこいいので読んでほしい。

今回の仁王くん、途中からイリュージョンなしで仁王くんとして戦ってくれるので初めてじゃない?!ってレベルで仁王くんのかっこいいプレイスタイルが拝見できます。

ダブルスなので「先輩!!!!!!!」って呼ぶシーンが萌える。ちゃんと先輩って言える子やったんやね…。

 

そうしてその後、待望の手塚vs幸村が始まります。

この試合の前夜、幸村くんに思いを馳せる人、手塚部長への様々な想いなどがそれぞれに少しずつ描かれていて、一読者として本当に複雑だよ!

これ本当に、誰をどう応援してきたかによってこの試合の見方が変わると思うんですけど、他の人はどういう風に読んでいるんだろう…。

私は最推しは不二先輩なので、その不二先輩と手塚部長の関係性的には手塚部長を応援したい気持ちもあるという本当に複雑すぎる感情を持ちつつ、幸村くんを応援しています。

 

本当にこれは書くかどうか迷ったんですけど、

幸村くん…病気治ってよかったね…。

ずっと、ずっと幸村くんは心のどこかで自分の病気のことを考えて、きっと繊細な性格が故に最悪のことも想定していたと思うんです。

でもあきらめずに戦ってきた。

人には見せずに自分の中で。たった一人で病気への不安と。

涙も見せず弱音も吐かず、たった一人、部長として試合に勝つことだけを考えて戦ってきたんです。

それが、もう治っていたと聞かされた時の彼の気持ちを考えると胸がいっぱいで。

幸村くんが膝から崩れ落ちて泣くほどうれしくて安心したんだなと思うと、言葉にできない感情が私の中に溢れてきたのでいったん本閉じました。

 

不二先輩、ここのところ出番が少なく大人しかったのですが、手塚戦だからでしょう。えらい出てくるしよくしゃべる。えっどうした?むしろ今までどこにいた???????ってぐらいコマに出てくるので、やっぱり大好きかよ…。

というかみんな見ながらよくしゃべるな…。手塚部長好きすぎるじゃん…。大好きじゃん…。

 

最初は幸村くんが手塚ゾーン崩しとして(もうなんか原理は分からないけど)新しい技を出してきたりしておりましたが、やはり手塚部長のほうが天衣無縫になれるので有利なのでは?!という展開に。幸村くんは天衣無縫にはなりませんので。

幸村くんは、リョーマ戦で天衣無縫に苦しめられた過去があります。それが今でも幸村くんのトラウマとなっていたようですが、途中から幸村くんは「自分の五感を捨てる」という選択をし(もはや意味が分からない)、ひたすらボールに集中することができるようになり、返球ができるようになっていきます。

天衣無縫になったときには、相手のオーラに惑わされず自分のプレイを見失わないことが大事だそうです。天衣無縫で困っている皆様、ぜひ参考にされてください。

そして手塚部長にリョーマを重ね、自分のトラウマと向き合い戦っていく幸村くん。

あのリョーマ戦ではほとんど幸村くんの胸の内は明かされずにいたのですが(幸村くんは敵だったので)、あのとき1年生であるリョーマくんに翻弄され、自分のテニスができなかったこと等を思い出しながら1球1球返していきます。

そして過去の自分を清算するように、とある1球を返した幸村くん。

その力強い返球に驚く手塚部長。

ラストのページでどれだけ力強い表情を見せてくれるのかと期待をしてページをめくりました。

 

 

 

 

そこにいた幸村くんは、

 

 

あーすっきりした!」

 

 

 

 

えっちょっとまってまって。

そんなこと言うキャラだった?!

目を閉じて腕を伸ばし、愚痴を言い終わったかのような穏やかな表情を見せている幸村くん。

これがね、本当に尊い

彼の中に、負けたという経験がずっと数か月間燻っていて、それがやっと浄化されたような表情でした。

周りにはずっと穏やかな表情を見せながら、余裕のある表情を見せながら過ごしていたけれど、負けたと言う経験が黒い感情となって心の奥底にたまっていたのだろうと思います。

彼にとってはテニスは楽しいものではなかったので、テニスをしているときの彼の表情はとても厳しい目つきで描かれていたのですが、お花畑にいるのかなっていうくらい優しい表情で、きっとこれが普段の幸村くんなんだろうと思えました。

きっとその表情をコート上で見せられるようになったということは、心の中のモヤモヤがなくなって、自分の中にたまっていた感情もなくなって、彼本来のテニスができるようになったんだろうなと思います。

「テニスって楽しい」っていうことが、幸村くんにもようやく来たということなんだろうと。

 

 

 

本誌を読んでいないので、先はまだわかりませんが、きっと手塚部長は自分自身のための勝ちにこだわる試合を、幸村くんは全てから解放された純粋に楽しめるテニスをするのではないかと予測します。

 

もう二度と、幸村くんの心が折れることがないといいな。勝っても負けても、テニスって楽しいって思えるといいな。

 

この試合を許斐先生はどう転ばせるのかとても気になります。

思ったより手塚部長は負ける試合が多くて(リョーマを勝たせるためには同じ学校である他のキャラが負ける必要があるので)、ここで手塚部長の勝利でやっぱりか、天衣無縫が強いのか、と思わせるのか、はたまた幸村くんを勝たせてしまうのか。そうすると日本が2連勝するのでそれはないのか…?とも思わなくもない。

幸村くんはテニプリでラスボス扱いだったので、1試合しかしていない上にリョーマくんに負けているので、強くはあるものの負ける印象が強くあってしまうんですよね…。

たぶん10月発売予定の31巻でこの試合は終わると思うので、この二人がどう戦っていくのか、どう決着がつくのか、そして周りのキャラにどういう影響を与えるのか、楽しみにまっていたいと思います。

 

早めに王子様たちへのメッセージも書かないと!

 

 

 

ということでおしまい。